世界遺産、W杯追い風 釜石、住民一体の誘客へ

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多くの観光客が訪れている世界遺産「橋野鉄鉱山・高炉跡」=釜石市橋野町

岩手県2カ所目の世界遺産に登録された「橋野鉄鉱山・高炉跡」や2019年ラグビーワールドカップ(W杯)の会場に選ばれ、注目度が増す釜石市。玄関口となるJR釜石駅の角谷公博(こうはく)駅長(52)は「地域住民が歴史や文化、関連する場所を観光客に伝えることができたら、リーピーター獲得や広域観光につながるはず」と未来図を描く。

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「住民が地元の魅力を学び伝えることが大事」と話す角谷公博JR釜石駅長

新日鉄住金の釜石製鉄所が立地し、旧新日鉄釜石ラグビー部の日本選手権7連覇など、鉄とラグビーのまちとして知られる同市に今年、吉報が相次いだ。3月、ラグビーW杯の開催地に決定。7月には、現存する国内最古の洋式高炉跡として同市橋野町の橋野鉄鉱山・高炉跡が世界遺産に登録された。
観光客の増加が見込まれる中、釜石駅はJR釜石線花巻|釜石間(90・2キロ)を走る蒸気機関車「SL銀河」が発着し、まちに新たな魅力も加えている。

角谷駅長は、同市大平町の鉄の歴史館と同市鈴子町の市郷土資料館をお勧めスポットに挙げる。「鉄の歴史館で学んだ後、橋野高炉跡を見ると、世界遺産の理由がよく理解できる」とし、郷土資料館は「釜石の艦砲射撃や津波被害も知ってもらいたい」と願う。

駅員は乗客へのサービス向上のため歴史や魅力について学習する一方、駅構内に世界遺産を紹介するパネルや関連する名所の地図を掲示するなど郷土の魅力を発信している。

角谷駅長は「観光客はパンフレットに載っていない地元ならではの情報を求めている。古里の良さを自信を持って説明し、関連する名所も紹介することで広域観光につながる」と展望する。「SLが通過すると沿線の人が手を振り乗客を歓迎する土地。おもてなしの心で観光客を感動させたい」と地域一体となった誘客に期待する。
(岩手日報)