培った技術を生かし、新たな分野でビジネスチャンスを広げる

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省エネカーレースに参戦し、自動車分野の技術力向上に努める斉藤クラフト。写真左が斉藤秀雄社長=中山町・斉藤クラフト

板金塗装業を中心に電気自動車製造を手掛ける斉藤クラフト(山形県中山町、斉藤秀雄社長)。培った自動車分野の技術を生かし、スキーの競技力向上に向けた実験用マネキンの製作など、新たな分野でビジネスチャンスを広げている。

1992年に「斉藤ボディー」として創業。96年に有限会社化し、現社名に変更した。「クラフト」にはものづくりに挑む気概を込めている。従業員は3人。小規模ながらも本業以外にオーダーメードの有機EL照明や、カーボンファイバー(炭素繊維)製の扇子などさまざまな製品開発を請け負う。高い技術力を見込まれ、近年は山形大学や筑波大学から実験用具も受注する。

例えば2013年に開発したスキー・ジャンプ競技の飛び出しから着地までの姿勢が再現できるマネキン。最適なウエアや姿勢などを探る風洞実験に使用されている。電気自動車のボディーに使う繊維強化プラスチック(FRP)製で肩や股関節、足首など14カ所が動く。完成度は高く、アルペンスキーの滑走姿勢を再現するマネキンなどの注文にもつながっている。

技術力向上や新素材の情報収集などを目的に毎年省エネカーレースに参戦し、本業のレベルアップも欠かさない。昨年、ガソリン1リットル当たりの走行距離を競う全国大会の一般クラスで1793・812キロを記録、過去最高の4位に輝き、デザイン賞も受賞した。

今後は少子高齢化による国内自動車販売の減少に伴い、修理業の落ち込みも見込まれている。実験用具などクラフト関連の年間売上高は現在、2割程度。斉藤社長は「今後も本業を大事にしながら新分野に挑戦したい」と力を込める。

(山形新聞)