全国新酒鑑評会で福島県の酒の金賞受賞数が4年連続で日本一

「伝統を守りながら新しい取り組みに挑戦していきたい」と話す林さん=2016年9月11日、会津若松市・鶴乃江酒造

「伝統を守りながら新しい取り組みに挑戦していきたい」と話す林さん=2016年9月11日、会津若松市・鶴乃江酒造

日本酒の全国新酒鑑評会で福島県の酒蔵が出した酒の金賞受賞数が4年連続で日本一に輝いた。県酒造組合(新城猪之吉会長、62蔵元)の酒蔵同士で技術を高め合う秘策も結実した。

秘策の第一は、組合有志により1995(平成7)年に発足した高品質清酒研究会の取り組み。各酒蔵の「門外不出」の酒造り技術を包み隠さず公開、情報共有し研さんを重ねている。

二つ目は、同組合が92年に設立した「県清酒アカデミー職業能力開発校」。各酒蔵の若手杜氏が、経験や感覚頼みの製法をマニュアル化した工程を学んでレベルアップにつなげた。

会津若松市の老舗「鶴乃江酒造」は会津藩主の官位にちなむ銘柄「会津中将」が有名。全国新酒鑑評会では「大吟醸ゆり 山田錦」の銘柄も持つ「会津中将」として5年連続金賞を得た。

女性杜氏の林ゆりさん(43)は、女性ならではの酒造りを志し、アカデミーなどで新たな工法や設備を柔軟に取り入れた。「気配りと愛情を持って、常に『良い酒』を追い求めたい」と語る。一方、同社のベテラン杜氏、坂井義正さん(74)は「常に東北や新潟が迫ってくる危機感はある」と気を引き締める。各酒蔵は連携を深めて酒造りに磨きをかけ、レベルの底上げを続ける。

(福島民友)