おもてなし山形

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アンケート用紙に土産品の印象を書き込む留学生。
こうしたリサーチを観光商材や土産品開発に生かしていく=2017年6月2日、山形市・県観光物産会館

観光地域づくりを担うDMC(デスティネーション・マネジメント・カンパニー)の「おもてなし山形」(山形市、遠藤秀一社長)。今年3月に県内外の民間事業者が出資して設立し、留学生による観光リサーチを行いながら、歴史をはじめとする本県の特色を生かした旅行商材の造成や土産品の開発に取り組んでいる。

同社は山形・上山・天童三市連携観光地域づくり推進協議会の観光施策を受託する一方、補助金に頼らない運営を目指し、電力小売りなどを展開する計画。10月をめどに加盟企業の販路開拓や商品開発、免税手続き、多言語通訳などを支援する組織を設立し、観光を通じて地域全体の活性化を狙う。

7月には山交観光(山形市)、庄交コーポレーション(鶴岡市)と連携し、着地型旅行商材の第1弾を発表。俳聖松尾芭蕉の足跡をたどる2泊3日のツアーで、全行程を貸し切りハイヤーで移動する。目玉は羽黒山(鶴岡市)での山伏体験と斎館での宿泊。斎館は1697(元禄10)年に再建された旧華蔵院(けぞういん)で、希望すれば通常は泊まれない特別室での宿泊を用意するという。

1人約20万円という高級プランだが、斉藤隆秀取締役は「しっかりと地域にお金を落としてもらえる、付加価値の高い旅行商材づくりが重要」と強調。インバウンド(海外旅行)のターゲットは、訪日客が多い台湾をはじめ、富裕層の裾野が広く、精神文化も根付くタイをメインに据える。

土産品開発では歴史を感じられる包装で、メーカーの枠組みを超えた商品の詰め合わせなどを想定。斉藤取締役は「主役はあくまで地域の事業者。情報やノウハウを提供することで潜在能力を引き出していきたい」と話す。

(山形新聞社)