観光一工夫で輝き増す資源/サクランボ、山寺、蔵王
山寺(山形市)は宝珠山立石寺の石段を登るコースが主流だが、JR仙山線を挟んで南側にある山寺芭蕉記念館側から宝珠山を望むと五大堂や開山堂と同じような高さから見渡せる。これも素晴らしい風景。スキーと樹氷で知られる蔵王は、神社や共同浴場がある温泉街の街歩きも魅力。夜景と星空を満喫できる蔵王ロープウェーの夜間運行「サマーナイトクルージング」も好評だ。
最近の旅行者は学びへの関心が高く、単に見るだけでは満足しない。触れて、学んで、味わうことで初めて感動していただける。ガイドなしでも知的好奇心を満たせるよう、環境に配慮しつつ高山植物の説明板を設置し、1人でもトレッキングを楽しめるようにしたり、歴史ある寺院巡りができる仕掛けをしたり、工夫次第でもっと来ていただける。そのために必要な要素の一つが駅からの接続交通の確保と周知だ。観光地そのものの宣伝も大事だが、具体的にどうやって行くのかを知らせることも重要。自治体の境界にとらわれない地域間連携、事業者間連携も不可欠だ。
満月に良縁を祈願する熊野大社(南陽市)の「月結び」、高級じゅうたんや鋳物などのものづくり力、そばやラーメン、ほかにも発信したい素材はきりがない。地元の方と資源を磨いたり結んだりして魅力を増し、地域経済活性化にもつながる仕組みを構築したい。
(山形新聞)