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インタビュー特性生かす「挑みの八策」

吉村美栄子山形県知事

地方創生に向けた「挑みの八策」について語る吉村美栄子山形県知事
地方創生の動き以前から「自然と文明が調和した理想郷山形」という将来ビジョンを掲げ、成長戦略に取り組んできた。これに加え地方と中央が一体的に取り組む地方創生の動きが出てきたのはチャンスと思う。経済、精神両面からアプローチしていきたい。

やまがた創生総合戦略では山形県の特性を最大限に生かした取り組みを「挑みの八策」としてピックアップした。

① 6次産業化を推進し「食産業王国やまがた」を実現|。山形県は水や食べ物がおいしく、「つや姫」やサクランボ、ラ・フランス、野菜、牛豚肉など全てが一級品。その季節だけではもったいない。雇用創出のために食料品製造を強くしていく。

② 森のエネルギー、森の恵みを生かし「やまがた森林(もり)ノミクス」を推進|。森林資源を生かして経済活性化を進める「緑の循環システム」を構築したい。目玉になり得る取り組みと思う。

③ 再生可能エネルギーで経済活性化と持続可能な社会の構築|。山形県内には風力や水力があり、地熱の期待可採量も大きいと聞く。何より木質バイオマスの可能性が大きい。

④ 観光立県山形で「しごと」を創出|。県民総参加と全産業参加で取り組む。マイナスに捉えがちだった雪の活用も考えていく。

⑤ 若者・元気シニアの定着・移住プログラムを展開|。就職に関しては県内企業の情報発信、経済的支援など一貫支援に乗り出す。移住についても相談体制の充実、住宅支援などトータル支援に取り組む。質の高い生活ができる県であることを発信したい。

⑥ 〝日本一の3世代同居〟で子育て支援|。3世代同居率が全国1位。世代間の支え合いによる子育て支援を促進していく。

⑦ 「やまがたウーマノミクス」を推進|。女性の活躍を支える体制を構築し、女性の感性を生かしやすい分野や、女性の従事者が少なかった分野での活躍を促進する。

⑧ 文化などを通して地域への愛着・誇りを醸成|。山形県内では民俗芸能や伝統行事が受け継がれ、多様な活動が行われている。子どもたちが伝統や文化に触れたり、継承したりする取り組みを進めていく。

(山形新聞)