食「農と食の職人」の連携で県産フルーツの知名度向上を目指す
大福は、フレッシュな県産シャインマスカット1粒を、白餡(しろあん)と県産もち米「ヒメノモチ」で作った餅で包んだ。こしのある餅に果皮の歯応えがアクセントになり、頰張った瞬間、果汁が口の中に広がる。ブドウに合う餅の硬さにこだわり、使用する実もより大粒で糖度が高いものを選んでいる。
昨年、県産農産物を使った土産用菓子を集め、初めて開催された「やまがた土産菓子コンテスト」で初代王者に輝いた。県やJA全農山形は市場価格が高水準で推移しているシャインマスカットの生産拡大を図り、山形県が誇るフルーツの一つにしたいとしている。ブドウ農家が生食で日本一おいしい果実を作り、十一屋が他にはない大福に仕上げる。「農と食の職人」の連携で山形県産シャインマスカットの知名度を高めることが目標だ。
シャインマスカット大福の販売は3シーズン目。松倉社長は「お土産用などとして売れ行きは好調。遠くは九州の百貨店からも『商品を扱いたい』との連絡を受けている」と話す。「生産者の方々が品質の良いブドウを生産してくれているおかげ」と感謝しながら「県産ブドウの応援団として今後も多くの人に召し上がってもらえるよう商品作りを頑張っていきたい」と意気込む。
(山形新聞)