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人・産業農業の面白さを発信

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「スーツ農家」を全国に発信する斎藤さん(左)。共感した東京の会社社長から機能性を高めたスーツ型作業着の提供を受けた=5月25日、山形県川西町
山形県川西町の斎藤聖人さん(30)がスーツ姿で農業を始めて今年で6年目になる。「スーツ農家」として「若者に農業に関心を持ってほしい」という思いを会員制交流サイト(SNS)で発信し続けている。
大都市圏でのサラリーマン生活を経て24歳で帰郷。300年以上稲作を続ける実家の農業を始める際に「どうせなら面白く」とスーツを着用して作業することを決めた。「自分のことを知ってもらいたい」という思いからSNSでの情報発信を始めた。

実際に農業に従事すると、農業者以外を含め、地域に若い人がいない現状が分かってきた。SNSで遠方の人ともつながる中で「自分に興味を持ってもらうことが、農業の人手不足を解決するきっかけになれば」との思いを強くした。海外を含むメディアに取り上げられることも多くなり、応援のコメントは世界から寄せられている。

目指すのは「日本一有名な農家」だ。「目指す過程で、いろんなことがかなっていくんじゃないか」と考えている。「農業に対する若い人の認識を変えること」、さらに「しっかり稼げるようになること」も大切だ。30歳の節目を迎えた。目に見える形での「成果」も追い求める。

(山形新聞)