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活きる食/魚料理 海外へ 配信生き生き @山形・鶴岡

フグの調理をライブ配信する須田剛史さん(中央)=6月6日、山形県鶴岡市立加茂水族館
クラゲの展示種類数が世界一を誇る山形県鶴岡市立加茂水族館内の日本料理レストラン「魚匠(ぎょしょう)ダイニング沖(おき)海月(みづき)」で、英国ロンドンの和食料理学校に向けたライブ配信が行われている。同レストラン料理長の須田剛史(たけし)さん(44)は、調理技術とともに鶴岡の豊かな食文化を紹介。「コロナ禍でも世界に発信するチャンスはある」と語る。

感染拡大で地魚の消費が冷え込む中、家庭向けに魚料理の動画配信を始めた。それを知った学校関係者からの依頼で、今年6月から不定期で講義を続けている。講師として2年前に訪れた学校で、その縁が新たな試みにつながった。

江戸時代の北前船寄港地に伝わる京の味、庄内藩の侍が励んだクロダイ釣り—。調理法を解説した上で歴史・文化的な背景も伝える。「料理も観光資源。視聴した生徒が鶴岡に来てくれるかもしれない」と須田さん。“物語”を知ることで、その土地や食材への関心も高まると考えている。縁は広がり、9月にはオンライン開催された英国最大の日本関連イベント「ジャパン祭り」に参加した。食育関係の配信など今後の展望を生き生きと話す須田さん。「進むことで視界は開ける。地方ができることはまだまだある」

(山形新聞)