JR大湊駅(青森県むつ市)/地域挙げた誘客加速・北海道新幹線開業視野に

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下北の視察に訪れた旅行業者らを出迎える地域の子どもたち=7月16日、青森県むつ市のJR大湊駅

本州最北端の地・青森県下北半島。JR大湊駅があるむつ市大湊地区は陸奥湾に面し、古くは海軍、現在は海上自衛隊の基地がある港町だ。柴田博之駅長(43)は「下北は交通の便が悪いイメージがあるが、魅力的な観光資源はたくさんある」と太鼓判を押す。

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「下北は魅力的な観光資源がたくさんある」と話すJR大湊駅の柴田博之駅長

霊場恐山(むつ市)、奇岩群の仏ケ浦(佐井村)、寒立馬と灯台で有名な尻屋崎(東通村)といった景勝地に加え、大間町のマグロ、風間浦村のアンコウや、下北ワインに代表される食の文化など、全国に売り込めるだけの一級の素材はある。「下北は豊かな自然を幅広く生かすことができる地域」と語る。

「これまでは人気観光地と言えなかった」(柴田駅長)という状況から、行政や民間が連携し、宿泊手配、旅行プラン提案などの窓口を一本化する事業が来年春に始まる。貴重な地質や地形を教育や観光に生かす日本ジオパーク認定に向けた活動も進み、誘客の仕掛けづくりが加速している。

柴田駅長が注目しているのは、来年春の北海道新幹線開業。下北は新幹線ルートからは外れているが、函館市と大間町を90分でつなぐフェリー航路を結節点に位置付け、「北海道への行きは新幹線で、帰りはフェリーを使って下北を通ってもらいたい」と周遊性がある旅行コースを提案。下北に降り立ってからはローカル線やバスなどで移動してもらい、多様な旅を楽しんでもらいたいという。

大事にしているのは「おもてなし」の心。来年夏に行われる大規模観光企画「青森県・函館デスティネーションキャンペーン(DC)」に向け、今年7月には地元住民らとともに、現地視察に訪れた旅行業者らを同駅で趣向を凝らした演出で出迎えるなど、下北のPRに一役買った。柴田駅長は「地元の方と、このようなイベントに継続して取り組みたい」と意気込んでいる。
(東奥日報社)