独自の研究開発で風味を残して製品化 野菜パウダー のなこ

miyagi

おっとちグリーンステーションが育てるコマツナ。「品質に絶対の自信がある」と柳渕社長は話す

宮城県登米市の農家が設立した有限会社「おっとちグリーンステーション」は昨年から、野菜パウダー「のなこ」を生産している。「野菜粉」を「のなこ」と読ませた商品。柳渕淳一社長(58)は「野菜そのものの風味を出すことに主眼を置いて開発した。栄養素も充実している」と自信を見せる。

加工される野菜はホウレンソウやニンジン、カボチャなど15種。ヨーグルトにかけるなどして簡単においしく栄養を摂取できる。レストランではケーキやパスタ料理に使われ、「しっかりと野菜の味がするし、甘みもある」と好評だ。食べ物を飲み込めない高齢者の栄養補給にも有効で、福祉施設が注目している。駄菓子にも活用され、関連商品は拡大している。

栄養素が多く残る理由は二つ。完熟発酵の有機肥料で作った良質の野菜が原料であるとともに、独自の水素処理技術で活性酸素を抑えた。「野菜を知り尽くす私たちだからできる」と柳渕社長は誇る。

1977年、登米市米山町の追土地(おっとち)地区の4戸の農家で生産組合を設立し、95年に法人化。一貫して農業で生計を立ててきた。パウダー製造のきっかけは、2009年秋の豪雨による被害。売れなくなった大量のニンジンを前に、柳渕社長は「リスクが少なく、収入が安定する道を見つけよう」と考えた。

翌年から研究開発に取り組み、野菜の風味を残すための乾燥機開発の苦労を経て、昨年、ようやく製品化にこぎ着けた。

今後は売り上げを伸ばし、工場増設と原料の生産者の増加を狙う。従業員は現在40人。「若者が都会に出なくても生活できるシステムを作る」と柳渕社長は地域貢献を目指す。

のなこはインターネットで購入できる。販売価格は野菜の種類によって違い10グラム入りで540〜864円など。連絡先は、販売会社ベジストリー(仙台市)フリーダイヤル0120(689)886。

(河北新報)