PRGenki × 宮城県酒造組合
海外での日本酒人気が高まる中、国内においては若者の日本酒離れが進んでいます。一方、若い世代の柔軟な発想で日本酒を活用した新たな取り組みも始まっています。今後の日本酒の在り方について、本県の大学生と酒造組合会長が対談を通じ今後の展望を語り合いました。
若手の意見取り入れ今求められる酒造り目指す
伊澤会長(以下・伊澤) 近年、日本酒業界は食事と一緒にお酒を楽しんでもらおうと、各蔵元が現代の食の嗜好に合うよう考えながら酒造りを行っています。加藤さんはインターンシップで酒造りに携わったそうですね。
加藤さん(以下・加藤) 究極の食中酒というコンセプトに引かれ、今年9月に新澤醸造店で3日間、醸造に携わらせていただきました。体験前は「伝統を重んじる産業」の印象が強かったのですが、実際は近代的な設備も積極的に取り入れていると知りました。また若い蔵人たちが意見を出し合いながら造りの精度を高めていくところが興味深かったです。
伊澤 伝統的な要素を保ちつつ、今求められている味わいを商品化することにはどの酒蔵も前向きに取り組んでいます。そのため若手の意見にも積極的に耳を傾け、以前と比べて意見が通りやすくなってきています。一方で若い一般消費者の声は蔵に届きにくく、機会を設けて声を拾っていくことが課題です。
加藤 ユニークなラベルや、大学生と造ったなどのコンセプトがある商品は気になります。また、手に取りやすいサイズがあると若い世代は注目するのではないでしょうか。
伊澤 初心者が手に取りやすいようなラベルとサイズで、いわゆる〝ジャケ買い〟してもらうのはいい方法ですね。まずは飲んでもらうことが大事ですから。
奥深く楽しい日本酒の世界周囲にも広めたい
伊澤 来年は東日本大震災から12年。震災直後、「飲んで応援」の機運が高まり、新たに多くの方々が宮城県産酒の品質の高さに気付いてくださいました。酒造りの精度も上がって、昔は技術的にできなかった繊細な香りや味わいを出せるようになってきています。よりおいしくなった今のお酒を若い方々にぜひ飲んでほしいです。
加藤 この対談と先日のインターンシップの体験を通し、日本酒の奥深さに気付きました。温度帯、選び方、味など、可能性は広くて、知れば知るほど楽しい世界だと思います。私も飲み続けたいし、周りにも一緒に飲もうと勧めていきたいです。
宮城県酒造組合 会長 伊澤平藏さん
(いさわ へいぞう)1960年生まれ。1688(元禄元)年創業の清酒「勝山」醸造元である仙台伊澤家勝山酒造株式会社の蔵元/社長。2022年5月、宮城県酒造組合第15代会長に就任。1986年11月の「みやぎ・純米酒の県宣言」以来の高品質路線を継承し、さらなる品質向上・販路拡大に取り組む。
加藤陽菜子さん
(かとう ひなこ)22歳。宮城県岩沼市出身 宮城大学大学院食産業学研究科 博士前期課程1年。
宮城県酒造組合
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