新型特急を原動力に外国人観光客の誘客強化

新型特急の運行決定を記念し、会津田島駅舎に掲げられた垂れ幕。地元では観光再生への機運が一層高まっている
「新幹線開通並みの観光振興が期待できる」。東武鉄道が来春の運行開始を決めた新型特急は浅草駅(東京)と南会津町の会津鉄道・会津田島駅との間、約190キロを乗り換えなしで結ぶ。地元は震災後の観光再生の起爆剤と捉え、東京五輪を前に増えそうな訪日外国人を含め関東圏からの誘客強化に動き出した。

鶴ケ城など観光名所や史跡が集中する会津地方。南会津町はその南の玄関口。浅草発の東武の特急は現在、鬼怒川温泉駅(栃木県日光市)までの運行で、会津に入るには乗り換えが必要だ。直通になれば便利さは格段にアップする。

新型特急は途中、世界遺産の日光東照宮があり年間約1千万人が訪れる日光市を経由する。日光から会津への誘客につなげようと、同町の観光関連官民組織は日光と会津を結ぶ観光ルートづくりを目指す。江戸時代、会津藩主らは参勤交代で会津西街道を利用した。同町と日光市を結ぶ道だ。こうした歴史的なつながりもPRしながら、外国人観光客らの関心を引き寄せたい考えだ。

会津鉄道沿線の下郷町は、江戸時代の風情が残る大内宿や国天然記念物「塔のへつり」など町内の観光名所を巡る会津田島駅発の観光バスを運行させようとバス会社と調整を進める。

沿線から外れる只見町も4月から、会津田島駅と町を結ぶバス運行を始めた。町内の宿泊施設や飲食店に補助し、外国人に人気の無料公衆無線LANサービス「Wi—Fi(ワイファイ)」の環境も整える。

3町を含む南会津地方の昨年の観光客数は約293万人で震災前の8割程度。大宅宗吉同地方町村会長は「新型特急を原動力に観光再生も・加速・」と力を込める。

(福島民友)