外国人客が困らず、迷わずに滞在を楽しんでもらうために

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ラグビーワールドカップ観戦に訪れる外国人客をもてなそうと、ボランティア通訳を目指し英会話を磨く市民=7月23日、岩手県釜石市鈴子町

東日本大震災からの復興が進む岩手県沿岸被災地では、復興後も含めた産業の柱として観光が注目を集める。釜石市では2019年、ラグビーワールドカップ(W杯)が開かれ、多くの訪日外国人客(インバウンド)が訪れると期待。巨大イベントを呼び水に、ハード、ソフト両面の受け入れ態勢を充実させ、海外の観光需要を導く試みが進んでいる。

「世界中の人が釜石に集まる。もっと英語力を高め、通訳としてW杯を支えたい」。約2年後の本番に向け、釜石市国際交流協会(丸木久忠会長)が7月23日に開講したボランティア通訳養成講座。受講した釜石中2年の山崎康世(こうせい)さんは、こう言って意欲を高めた。

同市では、英語指導者向け講習や飲食店向け接客英語レッスンも行われている。語学力アップはもちろん、外国人特有の困り事に対応するもてなし力強化を重視。メニューの英語表記に加え、写真や地元食材の説明などの一工夫を促している。

丸木会長は「楽しんでほしいという思いが大事。熱意を共有する市民が増えれば、機運もさらに高まるだろう」と期待する。

W杯の会期は約1カ月半。多くは長期滞在し、周遊型観光を楽しむ。市は昨年10月、民泊の予約ウェブサイトを運営する米国のAirbnb(エアビーアンドビー)と連携する覚書を締結。民泊受け入れ世帯を募っている。

来年6月には宮古市と北海道室蘭市を結ぶフェリー定期航路が就航予定。復興道路として整備が進む三陸沿岸道路(八戸市|仙台市、359キロ)や三陸鉄道などを生かした旅行商品開発も進む。

市W杯推進室の山本洋樹室長は「外国人客が困らず、迷わずに滞在を楽しんでもらうため、力を合わせて準備する」と意気込む。

(岩手日報)