会津の企業、AIで密分析/最新技術で観光地守れ

久田さんが開発した右手の3Dカメラと左手のAIを組み合わせた装置が観光地の混雑具合を表示する=福島県会津若松市、11月25日

戊辰戦争の激戦地となり、福島県内有数の観光地として知られる会津若松市の鶴ケ城。新型コロナウイルスの感染対策で市が導入した3Dカメラと人工知能(AI)が、観光客に天守閣の混雑状況を知らせる。歴史息づく街が最新技術を生かし、感染症に立ち向かう。

「大変混み合っています。立ち止まらずにお進みください」。城の最上層に機械音声が流れると、観光客らが足早に動きだした。人数は、設置された3Dカメラの映像を基にAIが数える。人数が一定以上になると、音声が自動で流れるよう設定されており、観光客に「密」を避けるよう促す。

一つ下の階にはモニターがあり、来場者が映像でも確認できる。人の姿は骨格状の線画に置き換えて表示され、個人が特定されることはない。

装置は地元会津大の1期生、久田雅之さん(46)が同市で起業した会津コンピュータサイエンス研究所が開発した。久田さんは「新型コロナの影響に苦しむ地域の観光業を応援したいと思った」と狙いを語る。市内の温泉旅館にも試験導入されているが、導入には数十万円かかるのが課題だ。久田さんは補助金の活用など、施設の負担を軽減する仕組みを模索している。

(福島民友)