南相馬市の再生可能エネルギー施設 産業振興と体験学習を担う

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東日本大震災の津波で被災した南相馬市原町区の「南相馬ソーラー・アグリパーク」は、地域産業の復興モデルとしてだけでなく、再生可能エネルギーの体験学習施設としても注目を集めている。
市が所有する二・四ヘクタールの敷地には、出力五百キロワットの太陽光発電所と二棟の植物工場が併設されている。発電所は、民間の「福島復興ソーラー」が農林水産省の補助金や企業の出資で建設し、植物工場は、市が復興交付金を活用して整備した。震災から二年を迎えた今年三月十一日に完成した。
発電した電気は、百キロワット分を植物工場に送り、残りの四百キロワット分は国の固定買取制度で売電している。地元の農業法人が植物工場を借り受け、毎日八百株の葉物野菜を生産。スーパー大手のヨークベニマルに出荷している。
発電所は地元の小中学校の体験学習も受け入れている。子どもたちは、発電所の仕事を体験したり、パネルの方角や角度を変えて発電量の違いを研究したりしている。電気自動車に充電し、そのバッテリーで家電製品を動かす実験もできる。
十月末現在、体験学習をはじめ、企業や行政、農業団体などの視察・研修などで県内外から約三千五百人が訪れている。
福島復興ソーラー社長で、体験学習を運営する福島復興ソーラー・アグリ体験交流の会代表理事の半谷栄寿さん(60)は「復興に向かう県内で、再生可能エネルギーの重要性に理解を深める中核拠点の役割を果たしたい」と意気込む。

【福島民報社】