産地の通年PRへ開発
鱈しょっつる(秋田県にかほ市)

akita_01

秋田県南部のにかほ市で、特産のタラを使った魚醤(ぎょしょう)「鱈(たら)しょっつる」を地域ブランドに育てようという取り組みが進められている。

「しょっつる」は、塩蔵保存した小魚類が自然発酵してできる調味料で、石川県の「いしる」、香川県の「いかなご醤油」とともに、日本三大魚醤に数えられる。ハタハタを主な原料に、秋田県沿岸部では古くからさまざまな魚が利用されてきた。昆布だしにしょっつるを加え、長ネギ、豆腐、ハタハタを煮る「しょっつる鍋」は、冬の秋田に欠かせない伝統料理の一つだ。

にかほ市は漁業の町として知られ、1〜2月に漁期を迎えるタラは、地域の冬の味覚として親しまれている。タラの産地を通年でPRしようと、にかほ市商工会は魚醤造りを企画。みそ、しょうゆ醸造を手掛ける同市内の日南工業や県総合食品研究センター(秋田市)と共同で2011年に開発に着手し、今年1月に完成させた。

日南工業の細谷広志社長(53)は「うま味を最大限引き出し、一般の魚醤より臭みを抑えた自信作。幅広い料理に使用できる」と胸を張る。

10月からは「うわてん」の商品名で、県内の道の駅やスーパーで販売を開始。市内の飲食店や菓子店など約20店舗では、鱈しょっつるを使ったメニューを提供している。

にかほ市商工会の佐藤作内会長(66)は「地域一体となって売り込みを図りたい」と意気込んでいる。
【秋田魁新報】