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健康と医療減塩 おいしく楽しく

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塩分控えめのまめぶ汁を提供する食生活改善推進員。積極的に減塩をPRしている。
脳卒中の年齢調整死亡率(2010年)が男女共に全国最悪の岩手県。特に塩分摂取量が多い久慈地域では久慈保健所、食生活改善推進員ら地域を挙げた食事の「適量・適塩」活動が広がり、健康意識が高まっている。

東日本大震災以降、仮設住宅に住む高齢者の高塩分や低栄養も心配され、同保健所は13年度から「塩加減もあまちゃんで! 健康★アマノミクス運動」を展開。仮設集会所の栄養教室で減塩メニューを普及させてきた。

「久慈地域★かるしおdeアマノミクス定食」と銘打ったメニュー。同保健所チームが13年度減塩レシピコンテスト(国立循環器病研究センター主催)に出品すると、全国355点の中からグランプリを獲得した。これを弾みに適量・適塩運動の輪が広がった。

減塩実践リーダー研修会を軸に食生活改善推進員らの活動が力強さを増したほか、飲食店や学校給食施設、病院なども減塩を取り入れた。同保健所チームが積極的に地域へ出向き、調理の実践とPRに打って出ている。

久慈市のNPO法人北いわて未来ラボが9月27日開いた親子料理教室でもグランプリメニューが取り入れられ、小久慈小2年の小屋畑悠介君は「塩が少ないと感じない。おいしい」と喜んだ。

好評の秘密は味付けにある。1食当たりの塩分が1・2グラムと薄味を思わせる同メニューだが、塩分の高い調味料の代わりに酢や乳製品、香味野菜などを味付けに活用。「おいしく減塩」にこだわり抜いたメニューが運動の広がりを支えた。

久慈保健所の岩山啓子上席栄養士は「住民の意識も変わってきているが、定着するまではまだ時間がかかる。皆さんと楽しみながら、地道な活動と一緒にPRしていきたい」と意欲を燃やしている。
(岩手日報)