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伊達美味(だてうま)/ 牛たん焼き、ずんだなどご当地グルメをPR

毎年多くの人が訪れる伊達美味ウヰスキーフェス=7月10日、仙台市青葉区の勾当台公園市民広場

毎年多くの人が訪れる伊達美味ウヰスキーフェス=7月10日、仙台市青葉区の勾当台公園市民広場
仙台藩主伊達政宗が現世にいれば、きっと食べたに違いない。そんなご当地グルメを仙台市が「伊達美味(だてうま)」に認定し、イベントなどで情報発信している。昔ながらの仙台味噌(みそ)や笹かまぼこからスイーツまで、さまざまなジャンルの19種類を認定。個性的な「食」をアピールし、観光客の呼び込みを狙う。

伊達美味の認定は2012年に始まった。仙台は代表的な観光名所が少ない一方、外食や土産などの消費が期待できる出張客が多いことに着目。独特の食文化をブランド化し、認知度を高めようと企画した。牛タン焼き、ずんだ餅などの名物はもちろん、仙台マーボー焼きそばや仙台産の雪菜を使った仙台あおば餃子(ぎょうざ)などの創作料理も認定してきた。

基準は決まっていないが、「背景やストーリーを重視している」と市観光課の今井吏課長。マーボー焼きそばは、70年代に市内の中華料理店で賄い料理で出したのが始まりとされる。「知る人ぞ知るメニューとして地元に親しまれてきた」と認定の理由を語る。

市は13年からニッカウヰスキー仙台工場宮城峡蒸留所(仙台市青葉区)で造ったウイスキーと伊達美味を楽しむイベント「伊達美味ウヰスキーフェス」を毎年開催。今年7月9、10日には約1万人が来場した。市地下鉄駅構内などでは年1回発行のフリーペーパー「伊達美味マガジン」を配布。認定メニューの解説や飲食店情報などを載せている。

来年は政宗生誕450年を迎える。今井課長は「仙台味噌は伊達家の兵糧として発達した。笹かまぼこや仙台駄菓子も歴史ある食べ物。政宗が食したであろう伝統的なメニューを中心に売り込む」と話す。

(河北新報)