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人・産業地元採用100%にこだわり、輝く会社を目指す

森奥信孝社長

「北いわて仕立て屋女子会」で岩手モリヤ独自の取り組みを紹介する森奥信孝社長(右)=5月27日、久慈市夏井町
岩手県北地域には現在、久慈、二戸両市を中心に縫製業約30社が集積する。地域をけん引する企業の一つが、高級婦人服を製造する久慈市夏井町の岩手モリヤ(森奥信孝社長)だ。

縫製業は「人がすべて」と言われる労働集約産業。同社は従業員の9割が女性で、地元採用100%にこだわる。森奥社長(62)は「会社の評価は社員個人に対する評価。個々の力を最大限に引き出してあげられる会社でありたい」と社員一人一人が自信と自覚を持ち、個々が輝く会社を目指す。

「人を育てることは、会社を育てること」。森奥社長は確信する。国家検定の取得は「技能の裏付け」と、手厚いフォローアップを展開。従業員88人中36人、3分の1が有資格者で、有資格者には技能士手当てを上乗せする制度も設けている。

首都圏での売り場見学研修を昨年から開始。自分たちが作った商品が並ぶ現場を直接見ることで、改めて品質の高さを実感できる。「評価を見える形で示すことが、モチベーションの向上につながる。会社にとっても個人にとってもプラスなこと」と手応えを感じている。

二戸、久慈両地域の縫製業者16社で構成する一般社団法人北いわてアパレル産業振興会の代表理事も務める森奥社長。産学官連携で技術、企画力向上を目指す「北いわて仕立て屋女子会」を5月に結成。9社の女性社員9人が、工場見学、繊維やパターン作成の研修などを通しオリジナル服製作に取り組む。

「技術を独り占めしていては、地域は伸びていかない。互いのノウハウをさらけ出し高め合うことが、地域の一体感を生み、新たな夢が見えてくる」。個々の会社の成長が、地域全体を押し上げる。県北の縫製業は、人が輝く明るい未来を見据え、歩き始めている。

(岩手日報)