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家族モンゴル村移動式住居
「ゲル」が育む家族の絆

岩手県滝沢村の相の沢温泉「お山の湯」に5月、「岩手山悠久の里 滝沢モンゴル村」がオープンした。遊牧民が使う移動式住居「ゲル」に宿泊するユニークな施設で、訪れた家族らはゲルという一つの空間で一家だんらんの時間を過ごしている。
「お山の湯」前の広場には円形のゲル5基がある。外観から想像するより、室内は約30平方メートルと広く、天井も高い。3、4台のベッドを備え、ゲルを覆う布をまくり上げると、風通しもいい。冬はまきストーブを設置し、、四季を通じて快適に過ごせる。
物珍しさもあり、オープン以降、多くの家族連れが利用した。宮城県登米市から家族3人で訪れた公務員千葉文人さん(34)は「思ったよりも広くてゆっくりできそう。キャンプのテントとはひと味違う」と満足した様子。
妻有美子さん(29)は「ベッドもソファもあってすてき。天井が窓になっているので、星空を見るのが楽しみ」と目を輝かせた。
今春岩手大を卒業したモンゴル人のラオグジャブ・ムンフバットさん(27)の尽力で、モンゴル村はオープンした。モンゴル村の村長となったムンフバットさんは「家族が一つの空間にいると、互いを気遣う気持ちが生まれる」と語る。
1泊の宿泊料金(お山の湯の入浴、朝夕の2食付き)は大人(中学生以上)6千円、小学生3500円、幼児無料。問い合わせはお山の湯(019・680・2588)へ。

【岩手日報社】