食生キャラメルを手に意欲を語る
同社は2009(平成21)年、電子部品製造に続く新事業の柱として、地元食材を使った生キャラメルの製造・販売を始めた。電子部品業界の先行きが厳しさを増す中、雇用を守ろうと織田社長が決断した。工場の一角で手作りする生キャラメルはまろやかな甘さで柔らかく、全国にファンを増やした。
東京電力福島第一原発事故の影響も受けたが、福島ブランドにこだわり続けた。人気は回復し、業績は原発事故前を大きく上回るようになった。
パンの製造・販売は郡山市の店舗で始める。織田社長は「菓子類よりも購買頻度の高いパン事業を新たな柱に育て、経営基盤を強化したい」と意図を示した。将来的には東北地方全体に進出する考えだ。
「復興のためには実際に福島に足を運んでもらい、福島を知ってもらうことが大切」と織田社長。福島発のおいしさを全国、世界へ発信し続ける。
(福島民報)