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久慈市山形町のまめぶ汁
「あまちゃん」効果で全国区の人気に

岩手県久慈市山形町の郷土料理「まめぶ汁」は、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」に取り上げられ、全国的に注目されている。地域にとっては、地元の魅力を見つめ直すきっかけにもなっている。
まめぶは小麦粉を練った生地にクルミと黒砂糖を包み込み、団子状にしたもの。黒砂糖を入れない集落もあるが、汁は全てしょうゆ味で、各家庭の祝い事などで振る舞われてきた。
まめぶの呼び名は形が「鞠生(まりふ)」に似ていることや、「まめまめしく、健康で無事に暮らせるように」という願いからともいわれる。
ドラマで取り上げられ、知名度は一気に拡大。ロケ地となった久慈市の小袖漁港では海女の素潜り漁とともに、まめぶ汁を味わうことも観光客の楽しみとなっている。
地元青年会を中心に2010年4月に発足したまちおこし団体・久慈まめぶ部屋(小笠原巨樹(なおき)部屋頭、25人)は、9月に青森県十和田市で開かれた北海道・東北B|1グランプリで県勢初の3位入賞を果たした。
同部屋は今年5月から、閉校した旧荷軽部(にかるべ)小校舎の一部を市教委から借用し、まめぶの調理場として活用。地元出身力士の二十山(はたちやま)親方(元小結栃乃花)の化粧まわしを置いて「ミニ記念館」とするなど地域利用を進める。
小笠原部屋頭は「今の盛り上がりとともに、これまで受け継がれてきた文化を大事にしたい」と決意。11月の「全国大会」に向け、「10位内入賞を目指したい」と意気込む。

【岩手日報社】