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棚田オーナ制度の田んぼで「地域を盛り上げたい」と話す斎藤会長=8月23日、福島県喜多方市
少子高齢化が進む福島県喜多方市高郷町揚津(あがつ)地区で、地元の揚津グリーン・ツーリズム推進協議会が地域活性化に向けて取り組む「棚田オーナー制度」が好評だ。首都圏など県外から参加する人も増えており、地域の魅力発信につながっている。

同制度では地区の棚田を使ってコメやダイズ、ソバを作る「オーナー」の参加者を募集。参加者は種まきから収穫まで年7回ほど地区で活動し、収穫したコメと、コメから造った日本酒「棚田の煌(きらめき)」をもらえる仕組みだ。

揚津地区は積雪が1メートルを超える豪雪地帯で、100人ほどが暮らしている。若い世代は少なく、斎藤忠一会長(76)は「自分たちだけで地域を盛り上げるには限界がある。外部とつながりをつくるのが大事だ」と強調する。

本年度も8組が参加して田植えをしたが、地区で見つかった地滑りの影響で活動は中止に。田んぼに影響はないが、地滑りの収束が見通せなかったため、やむを得ず中止した。コメやダイズの栽培は地元の農家が引き継いでおり、収穫したコメやダイズは商品化する予定だ。同協議会は来年度の制度再開を目指しており、斎藤会長は「制度を地域の生きがいにつなげ、さらに盛り上げていきたい」と前を向く。

(福島民友)