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人・産業軽キャンピングカー

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タムラボデーが販売する軽自動車のキャンピングカー。車内にはベッドや各種棚が備え付けられている=8月7日、秋田市
駐車スペースをとらず、価格も手ごろな軽自動車のキャンピングカーを災害の備えとして普及させられないか-。自動車板金業のタムラボデー(秋田市)は、レジャー用として開発した車両を災害時にも役立てたいと、販売促進に取り組む。

同社が手掛けるのは、軽自動車を車中泊向けに改装した車両。ベッドや収納棚を備え、身長180センチの大人2人が横になれる仕様とした。ベッドのマットレスを外し、後部座席を起こすと4人乗りとしても利用できる。「スロースタイル アキタ」のブランド名で昨年6月から受注生産している。価格は1台180〜250万円。

当初は旅好きのシニア世代などをターゲットに想定していたが、近年国内で地震や豪雨などの災害が相次ぐ中、有事の際も利用してほしいと考えるようになったという。「避難所の駐車場で車中泊する被災者を目にする度、キャンピングカーでゆっくり体を休めてもらいたいと思った」と田村正行社長(47)。ソーラーパネルを搭載した車両の開発も視野に入れる。今後は地元の防災フェアにも出展する予定だ。

販売実績を積み重ね、いずれは被災地に何台か貸し出していきたいと考えている。

(秋田魁新報)