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観光インバウンド需要に対応 石巻圏DMO

インバウンド対応のツールとして貸し出しを始めた携帯翻訳機
宮城県石巻市、東松島市、女川町の広域観光振興に取り組む一般社団法人石巻圏観光推進機構(DMO)は、インバウンド(訪日外国人客)受け入れに関わる3市町の事業者を対象に携帯翻訳機の貸し出しを4月に始めた。

外国船籍を含む大型客船の寄港が相次いでおり、課題の外国語対応をITの活用で手助けし、インバウンド拡大につなげる。

ソフトウエア開発のソースネクスト(東京)が開発した「ポケトークW」を5台導入。ボタンを押して話し掛けると、選択した言語に翻訳する。

英語、中国語のほか、タイ語、ベトナム語、アゼルバイジャン語など計74言語に対応する。手のひらに収まる大きさで、無料で貸し出しており、既にタクシー会社が利用している。

外国船籍を含む豪華客船は本年度、3隻が計5回、石巻港に寄港する。「猫の島」として知られる石巻市の田代島が近年、会員制交流サイト(SNS)の口コミで外国人旅行者の人気を集めており、来訪者の満足度向上
は急務だ。

石巻圏DMOの山内千代文事務局長(42)は「外国語を話せる人材をすぐに育成するのは難しい。まずは外国人と安心して会話する『お守り』として翻訳機を使ってほしい」と話す。

(河北新報)