観光恐竜の化石、一躍脚光
高校生がわずか1時間の採掘体験で掘り当てたため、家族連れに大人気。7月31日は約30人がシャベルやアイスピックを使い、太古のお宝発見に挑んだ。
岩手県北上市から参加した黒沢尻(くろさわじり)東小3年千田脩力(ゆうり)君(9)は恐竜好き。玉のような汗をかきながら夢中で掘り進め、「琥珀や石炭の化石が見つかった」とにっこり。父輝幸(てるゆき)さん(32)も「大人もワクワクする。次は恐竜の化石を見つけたい」と満喫した。
採掘場は約9千万年前の白亜紀後期の地層。炭質泥岩で軟らかく、早稲田大の平山廉教授(62)=古生物学=は「素人でも簡単に採掘できる場所で恐竜の化石が出るのは世界的にも珍しい」と絶賛する。
同館を運営する久慈琥珀は6月、経済産業省の事業認定を受けた。体験型メニュー充実や土産品開発のほか、中国、台湾などインバウンド(訪日外国人客)の誘客にも力を入れる。新田久男社長(54)は「琥珀と恐竜のまちを国内外にアピールして交流人口を拡大したい」と意気込む。
(岩手日報)