人・産業「畜産の村」で復興目指す
同社は15年、福島市で「復興牧場」の運営を開始。福島県の酪農復興をけん引してきた。今年同村で始めた育成事業では、村内で生後2カ月のホルスタインの雌牛を20カ月程度育成した後、福島市の復興牧場に移す予定。次世代への継承に向け、若手や女性でも運営できる仕組み作りも検討中だという。
同社が村で育成事業を行っている場所は、原発事故前は村を代表するブランド牛「飯舘牛」を肥育していた「畜産技術センター」で、村の畜産の象徴とも言える場所だ。将来的には、県内の酪農家の子牛の受け入れのほか、和牛の繁殖や肥育を行うことも見据えている。「壮大な夢かもしれないが、実現させる」。田中社長は牛の鳴き声が響く牛舎で決意を口にした。
(福島民友)