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人・産業地域循環の地産地消を推進

地元産エゴマなどの加工作業に励むメンバー=10月2日、二本松市
商品の企画・開発・販売を手掛ける福島県二本松市のGNSを中核企業とする「たなつものグループ」は、野菜の生産から食品の製造、加工、販売まで一貫した地域循環型経営に取り組む。二つの農業生産組合と連携し、地元食材にこだわった店舗展開などを通して地産地消を実践している。

「たなつもの」ブランドでは、オーガニックエゴマオイルなどの食用油脂や有機そば粉などの穀物加工品などを販売している。福島市の自然食品物販店舗「たなつもの屋」やインターネットで購入できる。

同じく福島市のラーメン店「中華蕎麦(そば)こばや」は県奨励品種の小麦「きぬあずま」や「ゆきちから」、川俣シャモ、エゴマ豚など厳選した県産食材をふんだんに使った一杯を提供する。

「たなつもの」は「種のもの」の古語。生命を食べる素晴らしさを伝え、農や食に対する価値観を見詰め直してほしいとの願いをグループ名に込めた。

広田裕介代表(40)は「地産地消は、東京電力福島第1原発事故に伴う県産品への風評払拭(ふっしょく)の推進力にもなる。農と食に携わる生産者、販売者、消費者が共存できる仕組みを協力してつくり上げたい」と誓っている。

(福島民報)