人・産業着物をアロハシャツに再生、東北の宝 世界に販売
仙台近郊の子育て中の主婦らが自宅や職場で着物の縫い目をほどき、裁断。白河、盛岡両市の縫製工場でアロハシャツに仕上げる。仕事と育児の両立につながる東日本大震災復興ビジネスモデルとして評価され、復興庁や日本商工会議所のコンテストで優秀賞を受賞した。
代表の桜井鉄矢さん(38)は大震災で岩沼市の実家が被災した。東京から帰郷して中古ブランド品などの買い取り販売「仙台買取館」を設立し、2016年にアロハシャツのインターネット販売を開始。18年に分社化し、サムライアロハを立ち上げた。
事業の将来性を認められ、アイリスオーヤマの大山健太郎会長ら仙台経済同友会の幹部有志3人が第三者割当増資の引受先となり、資金を調達。店舗販売の拡大や新商品開発といった事業を拡充する考えだ。
桜井代表は「眠っている東北の宝を世界に販売し、みんなを豊かにしたい。それが復興にもつながる」と願う。
(河北新報)