食ちゃんこ食べ体づくり
三本木農業高校相撲部(青森県十和田市)
三本木農業高校(青森県十和田市)の相撲部は、インターハイ制覇3度の実績を持つ、相撲どころ青森でも屈指の強豪校だ。日々の稽古で鍛えている選手たちは食欲旺盛。合宿時には、野菜たっぷりの具だくさんな「ちゃんこ」が定番メニューで、伸び盛りの高校生力士たちの体づくりを支えている。
「ちゃんこは、いろんな種類の食材が入ったバランス食ですよ」。相撲部顧問の円子昭浩教諭(54)は説明する。大鍋に入るのは、タンパク源の肉や魚をはじめ、キャベツ2玉、ニンジン6本など種類も量も豊富。「腹一杯食べさせることが一番。これで足りるかなと、いつも心配」と笑う。コメは学校田で収穫された「まっしぐら」。農場産の規格外野菜を一部譲り受けることもある。
土俵脇では平川信和教諭(44)が、ちゃんこ番として腕を振るう。「稽古の後はしょっぱいのを食べたがるが、塩分は控えめにして、だしをしっかり取ることが大事」。インターハイを直前に控えた合宿では、かつおだしと鶏ガラをベースにしたしょうゆ味ちゃんこを調理。2時間ほどの稽古が終わる頃には、食欲をそそる香りが道場に漂った。
183センチ、134キロの体格でチームを引っ張る主将の小笠原隆聖君(3年)は「いい肉がつくようにしっかりと食べて、練習を頑張る」と、笑顔でちゃんこをほおばった。合宿とちゃんこを力に、同校は2014年8月のインターハイ団体で堂々3位に輝いた。
【東奥日報】