食食の“プロ”が太鼓判
「飲むヨーグルト」など乳製品(青森県新郷村)
青森県新郷村の中心部から国道454号を十和田湖方面へ10キロほど進んだ先に「道の駅しんごう」がある。4~11月の営業期間、週末には駐車場は満杯になる。お目当ては、村ふるさと活性化公社が製造する「飲むヨーグルト」などの乳製品だ。
同村は酪農業が盛んな地域。かつては乳製品メーカーの工場もあった。公社は1990年代から乳製品加工に取り組み始め、飲むヨーグルトは最大のヒット商品になった。乳酸菌が1ミリリットル当たり10億~13億個と多く、まろやかさが特長。年間120トンの生乳を使用し、県外や香港でも販売されている。
同公社の乳製品に対する評価は高い。アジア最大級の食の展示会「ご当地グランプリ」では、飲むヨーグルトをはじめ「バジル入りアイス」「薫りたつ牛乳」などが3年連続で金賞以上を獲得。バイヤーや飲食関係者ら食の〝プロ〟から太鼓判を押された。飲むヨーグルトは、9月の村ファン感謝デーでも格安販売され、用意した3500本が1時間で完売。「味が濃厚でこくがある」と好評だった。
村の活性化に大きく寄与してきた乳製品。同公社の角岸秀伸事務局長は、契約農家の高い生産技術力に加え、「県内酪農発祥の地」としての強い自負が下支えになっていると語る。「『食』には人を引きつけるパワーがある。さらにおいしさを追求し、グルメ通を呼び寄せるほどの食の掘り起こしに努めたい」
【東奥日報】